毛という概念が存在しない美しい国。そこには妖精たちが生息しており彼はそこで生まれたが、顔中が毛で覆われていて新たな感染症として彼を恐れる思想が広まり、彼を国から追い出そうとする団体運動まで勃発した。このままだとこの国に争い事が生まれてしまうと思った両親は、忌み子として風船をつけて空に飛ばした。双子の妹を残して。
皿屋敷市という国にたどり着いた彼はそこで自分と同じように顔から毛が生えた妖精たちと出会い、顔の毛はただの残像という現象だと知らされる。彼は自らの不遇な運毛を呪い、国への復讐心から邪眼手術を受ける。一時はD級妖精に成り下がるが、放課後の子供会で邪王炎殺拳の使い手として成長する。休息時、頭上の風船を見つめると不思議と心が落ち着いたがそれでも怒りの炎は収まることを知らず彼は復讐のチャンスを狙っている。邪眼の力を舐めるなよ。